ウェブ解析士とは、一般社団法人ウェブ解析士協会(WACA)が認定するデジタルマーケティングの民間資格です。
アクセス解析にとどまらず、事業の成果につながるデータの読み取りと判断ができる人材の育成を目的としています。
この記事では、ウェブ解析士の基本情報から3つの資格レベル、費用、向いている人まで、協会の公式情報をもとに解説します。
※本記事は2026年7月時点の公式情報にもとづいています。数値の出典は記事末に一覧で記載しています。
関連記事:ウェブ解析士の難易度と合格率【2026年版】試験形式の変更点も解説
ウェブ解析士とは何か?
ウェブ解析士とは、一般社団法人ウェブ解析士協会(WACA)が運営する民間資格です。デジタルマーケティングを通じて事業の成果を導く人材を育成することを目的としています。
基本情報(2026年時点)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 資格名 | ウェブ解析士 |
| 認定団体 | 一般社団法人ウェブ解析士協会(WACA) |
| 資格区分 | 民間資格 |
| 受験資格 | なし(年齢・学歴・職歴の制限なし) |
| 試験形式 | 60分・60問・四択(2026年1月〜)/テキスト持ち込み可 |
| 受験料 | 17,600円(税込)/再受験12,100円 |
| 公式テキスト | 公式テキスト2026(第17版)4,400円(税込) |
| 年会費 | 6,600円(税込) |
| 有資格者数 | ウェブ解析士3種合計 14,569人(2026年4月末時点) |
WACA全体の有資格者数は2026年4月末時点で16,023人(重複含む)です。決してマンモス資格ではありませんが、Webディレクター・広告運用担当・EC運営者・事業会社の販促担当など、実務者層に広く浸透しています。
なお、この受験料・制度は2027年度から大きく変わる予定です。詳しくは記事内の「2027年度から資格制度と価格が変わります」で解説しますが、現行の「試験のみ17,600円」で取得できるのは2026年度内が最後になる見込みです。取得を検討している方は、この点を頭に入れて読み進めてください。
デジタルマーケティングで事業を開拓する資格
昨今のマーケティングにおいて、インターネットを使わない選択肢はありません。アクセス解析をはじめとしたウェブ解析データを活用し、デジタルマーケティングを通して事業の成果を導く人材、それがウェブ解析士です。
ウェブ解析士は、ウェブ解析スキルを身につけ、データを読み取り、正しい判断ができるスキルを習得することを目標としています。単なるアクセス解析の知識だけでなく、KPIの設定やプロジェクトのファシリテーションまで、実務で活躍できる幅広い能力を養います。
体系的に学べる環境と評価基準を提供
これまでWebマーケティングの分野では、知識や技術を体系的に身に着ける環境も、身に着けたスキルを評価する基準もありませんでした。そこで、こうした現状を問題視したウェブ解析士協会が、実務で活躍できるウェブ解析士の育成のため、「ウェブ解析士」という認定資格を設け、講座や認定試験を実施しています。
あみりえここで少し私自身のことを。私は2020年に独学でブログを始めて、そこからアフィリエイトを知り、収益化できました。ただ、アフィリエイト一本だと収入が不安定で怖かったんです。それでリスク分散のために、上流にマーケターの方にディレクターとして入ってもらい、一緒に仕事をするようになりました。
その経験があったので、もともとマーケティング思考のベースはあったほうだと思います。マーケターから共有される資料や考え方を自分でも使ってみたり、わからない言葉は片っ端から調べたりしていくうちに、気づけばディレクションまで一人で回せるようにはなっていました。
ただ、そうやって実務で身につけた知識は、どうしても「わかっているつもり」の穴が残ります。ウェブ解析士のテキストを通しで読むと、自分が感覚でやっていたことに名前と根拠がついていく感覚があって、そこが体系化された資格のいいところだなと感じました。
ウェブ解析士で学ぶ内容(2026年版テキストの構成)
「結局なにを学ぶの?」がいちばん気になるところだと思うので、公式テキストの構成を見てみましょう。
『ウェブ解析士認定試験 公式テキスト2026(第17版)』は、生成AI関連を含む最新動向を反映して大幅に改訂され、構成が全9章から全8章に変更されました。
- ウェブ解析と基本的な指標
- 事業戦略とマーケティング解析
- デジタル化戦略と計画立案
- ウェブ解析の設計
- インプレッションの解析
- エンゲージメントと間接効果
- オウンドメディアの解析と改善
- ウェブ解析士のレポーティング
2025年版まで生成AIを扱う独立章がありましたが、2026年版ではその章がなくなり、生成AIの内容が各章に統合されました。AIを特別なトピックとして扱うのではなく、解析業務そのものに組み込む方向に整理された形です。



実際に受けてみて、GA4の実技もAI関連の設問もありました。テキストを読むだけでなく、ツールを触っておくことが本当に大事だと感じましたよ。
ウェブ解析士の3つのレベル
ウェブ解析士の資格は、スキルレベルに応じて3段階に分かれています。上位資格に進むには、その下の資格を取得していることが条件です。ただし上級・マスターは試験のみの受験ができず、認定講座の受講が必須になります。
| ウェブ解析士 | 上級ウェブ解析士 | ウェブ解析士マスター | |
|---|---|---|---|
| 位置づけ | 基礎 | 応用 | 指導者 |
| 前提条件 | なし | ウェブ解析士 | 上級ウェブ解析士 |
| 講座受講 | 任意(11,000円) | 必須 | 必須 |
| 費用(税込) | 受験料17,600円 | 認定講座88,000円 | 要問い合わせ |
| 主な評価 | 四択試験 | 試験+修了レポート | マクロ解析・ミクロ解析 |
※この費用・評価方法は2026年度のものです。2027年度からの改定内容は後述します。
ウェブ解析士(基礎レベル)
最も基礎となる資格です。ウェブ解析やマーケティングの用語理解、基本的な指標の読み取り方を学びます。Googleアナリティクスなどのツールを使ったデータ分析の基礎、デジタルマーケティングの全体像を把握することがメインとなります。
ウェブ解析やウェブマーケティングに関する基礎知識を習得し、共通の用語認識を基に、営業・制作・開発・社内ウェブマスター業務等の遂行・業務効率化を可能にすることを目指します。



これからWebマーケティングに関する知識を学びたい方におすすめの資格です。
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上級ウェブ解析士(応用レベル)
ウェブ解析士の上位資格です。Webマーケティング全般の知識に加え、ウェブ解析の応用知識を習得します。会社のKPI設定や売上アップに向けた戦略立案、事業拡大のための新規事業提案など、より実践的なスキル向上を目指します。
ウェブ解析やウェブマーケティングに関する応用知識を習得し、データの正しい認識を基に、クライアント及び社内経営陣・上長への説明、交渉等、事業の成果につながる提案スキル向上を目指します。
通常のウェブ解析士とは異なり、計画立案や提案といった経営にも関わるスキルが必要になります。認定講座(88,000円・税込)の受講が必須で、最大の関門は実際のビジネスケースを対象とした修了レポートです。
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ウェブ解析士マスター(最上位レベル)
最上位の資格です。ウェブ解析士の育成や、大学のような教育機関・企業研修等の講師として、教育・指導ができる知識・技能・経験の習得を目指します。
審査は「マクロ解析」と「ミクロ解析」で構成されます。マクロ解析ではウェブ解析士協会をクライアント企業と想定した提案レポートを、ミクロ解析では協会サイト閲覧ユーザーの行動履歴分析と提案を作成し、いずれも先輩マスターが採点します。
2026年からは、マクロ解析とミクロ解析が「ウェブ解析士マスター講座」として1つのコースに統合されました。新規受講生はマクロのみ・ミクロのみの分割受講ができません。
なお、ウェブ解析士マスターは特定非営利活動法人ITコーディネータ協会が運営するITコーディネータ資格の「専門スキル特別認定資格」にもなっています。
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2027年度から資格制度と価格が変わります
ここは、これから受験を考えている方にとって最も重要なパートです。WACAは2026年6月30日、2027年度からの資格制度・価格改定を公式に発表しました。単なる値上げではなく、認定のしくみそのものを見直す大きな改定です。
改定の背景は「生成AI時代の再定義」
協会は改定の理由を、生成AIの普及に置いています。データの集計やレポート作成は誰でも短時間でできるようになったため、これからのウェブ解析士に求められるのは「AIを使いこなすことを前提に、成果に貢献する力」だとしています。
そのうえで、「知識を問う資格」から「実務力を保証する資格」へ転換すること、認定費用を市場価値に見合った水準へ改定することが示されました。
ウェブ解析士(基礎)の価格改定案
ここが最も影響の大きい変更点です。
| 現行(2026年度まで) | 2027年度〜(協議中) | |
|---|---|---|
| 試験のみ | 17,600円 | 廃止の方向 |
| 認定パス | 講座+試験 28,600円 | 33,000円(統合型に一本化予定) |
| 認定要件 | 試験のみでも可 | 演習+試験+テキスト+レポートの4要素すべて必須の方向 |
2027年度からは、「試験だけ受けて17,600円で認定」というルートが廃止される方向で検討されています。代わりに、演習・試験・テキスト・レポートの4要素を一体化した統合型(33,000円・税込の見込み。うちテキストはKindle・PDF版4,400円を含む)に一本化される案が示されています。
ただし協会自身が「現在検討・協議中で、最終確定したものではない」と明記しています。仕様や条件が変わる可能性がある点は押さえておいてください。
上級ウェブ解析士は88,000円→132,000円へ
上級ウェブ解析士も、2027年度から審査体系が拡充され、費用が改定される予定です。
- 認定費用:88,000円 → 132,000円(税込)予定
- 実務実績の審査・事例紹介、口頭試験の導入
- 課題レポート提出時にAI使用ログ(プロンプト履歴など)の提出を求め、AI活用プロセスの適切性を評価
- 受講要件として、GA4講座もしくはGAIQ+GTM講座の修了が必要に
ウェブ解析士マスターの改定内容は、確定次第の案内とされています。
結局、いつ受ければいいのか
協会は「現行の受験方法・価格での申し込みを希望する方は、2026年度内の手続きを早めに検討してほしい」と案内しています。2026年度内に現行制度・現行価格で申し込んだ方には、現行の条件が適用されます。



「試験だけで17,600円」で取れるのは、実質いまがラストチャンスということですね。とはいえ協議中の案なので、最終的な金額や開始日は必ず協会の公式ページで確認してください。この記事の情報も、動きがあれば更新していきます。
WACAの資格はウェブ解析士だけではない
ここは意外と知られていないのですが、ウェブ解析士協会が提供している講座・資格は3段階のウェブ解析士シリーズだけではありません。2026年時点では、以下のような講座が用意されています。
- ウェブ解析士認定講座/上級ウェブ解析士認定講座/ウェブ解析士マスター認定講座
- ウェブ広告マネージャー講座
- SNSマネージャー養成講座
- 顧客行動デザイナー認定講座
- 【小川卓監修】GA4講座
- エキスパート講座(生成AIマネージャー認定講座など)
- WACAミニクエスト
協会は2026年6月の理事会体制変更で、AI活用に対応した新カリキュラムの作成を全委員・部長の必須要件としています。生成AIパスポート試験のWACA団体受験(8,800円/一般受験の20%引き)も継続的に実施されており、資格全体がAI対応へ舵を切っている段階といえます。2027年度の制度改定も、この流れの延長線上にあります。
どんな人に向いている資格か
私も実際に取得してみて、数値で提案する、SEOだけでなくマーケティングの視点で考えるということが以前よりもできるようになりました。



取得して良かったと思っており、損はないです。ウェブ解析士は以下のような方に特におすすめです。
Webマーケティング担当者
Webマーケティング部門に配属されたけれど、具体的に何から始めればよいか迷っている方。今のやり方のままで良いのか、もっと良い提案ができないか悩んでいる方。
デジタルマーケティングのPDCAを適正化していくための知識が身につくため、Webサイト・Web広告に携わる人は取得しておいても損はありません。
店舗経営者・EC事業者
店舗経営者やEC事業者で、お客様に来てほしい、商品購入やサービスを利用してほしいけど、ウェブにどのように力を入れたら良いかが分からない方。
自社サイト(オウンドメディア)の改善を行いたい企業内のウェブご担当者にも最適です。
Web業界のプロフェッショナル
広告代理店の方、またはウェブサイトと関わりのあるお仕事をされている方。ウェブディレクター、ウェブマスター、ウェブコンサルタントになりたい方。
今のスキルに+αでクライアントに提案できる技術を身につけたい方にもおすすめです。
独立・開業を目指す方
ウェブに関する仕事で独立、開業を考えられている方にも、体系的な知識を証明できる資格として活用できます。
ただし正直にお伝えすると、資格を取っただけで仕事が来ることはありません。ウェブ解析士は「知識の体系化」と「共通言語の獲得」に効く資格であって、営業や実績の代わりにはなりません。実務と組み合わせてはじめて効いてくるタイプの資格です。
ウェブ解析士とアクセス解析の違い
ウェブ解析と聞くと、Googleアナリティクスなどを利用したウェブサイトの分析を思い浮かべるかもしれませんが、これはウェブ解析の中の一つでしかありません。
アクセス解析とは
アクセス解析は、ウェブサイトを分析する行為そのものを指します。訪問者数やページビュー、エンゲージメント率などのデータを収集し、サイトの状況を把握することが目的です。
ウェブ解析とは
一方、ウェブ解析は、アクセス解析で得られる数値をもとに事業成果をあげるため、ウェブサイト以外の情報も収集していきます。ウェブ解析士が行うウェブ解析は、アクセス解析だけに留まりません。
電話問い合わせ数や営業担当の成約率など、オフライン含めビジネスの成果につながるマーケティング全般の解析を行います。ウェブサイトを軸としたあらゆるデータを活用し、事業成果の最大化をすることがウェブ解析です。
ウェブ解析はウェブマーケティングで必要なスキルの1つであり、事業成果をあげるためウェブサイトから得られる数値を元にユーザーの声を聞き、仮説検証→原因分析→対策立案を繰り返すことで事業成果につなげていきます。
よくある質問
ウェブ解析士は国家資格ですか?
いいえ、一般社団法人ウェブ解析士協会(WACA)が認定する民間資格です。税理士や行政書士のような独占業務はなく、資格がなくてもウェブ解析の仕事はできます。
ウェブ解析士の取得には合計いくらかかりますか?
2026年度の独学の場合、受験料17,600円+公式テキスト4,400円+公式問題集2,860円で、合計24,860円(税込)が目安です。認定講座(11,000円)を受講する場合は約35,860円になります。取得後は年会費6,600円が必要です。ただし2027年度からは統合型(33,000円の見込み)に一本化される予定です。
2027年度から何が変わりますか?
ウェブ解析士(基礎)は「試験のみ17,600円」が廃止され、演習・試験・テキスト・レポートを一体化した統合型(33,000円の見込み)に一本化される方向で検討されています。上級は88,000円から132,000円へ改定予定です。いずれも協議中の案で、最終確定ではありません。
ウェブ解析士に受験資格はありますか?
ありません。年齢・学歴・職歴などの制限は設けられておらず、Webマーケティング未経験でも受験できます。ただし上級ウェブ解析士はウェブ解析士の取得、ウェブ解析士マスターは上級の取得が前提です。
資格を維持するには何が必要ですか?
年会費6,600円(税込)の支払いと、資格維持要件を満たすことが必要です。認定された年の翌年からはフォローアップテストの受験が求められます(認定初年度は免除)。フォローアップテストは受験料無料で、合格するまで何度でも受験できます。
ウェブ解析士とアクセス解析の違いは何ですか?
アクセス解析はウェブサイト上のデータを分析する行為を指します。ウェブ解析は、それに加えて電話問い合わせ数や営業の成約率などオフラインのデータも含め、事業成果の最大化を目的とする、より広い概念です。
まとめ
私は元々、個人でブログを運営していたのでウェブ解析士はより数字で分析するという姿勢に繋がるかな?と思い、スキルアップ目的で取得しましたよ!
実際に取得してみてウェブ解析士は、デジタルマーケティングの基礎から実践まで体系的に学べる資格です。



テキストもびっくりするくらい厚く、やはり勉強は必要ですが読むだけでもかなり勉強になります!
単なるアクセス解析ツールの使い方だけでなく、事業の成果につながる総合的なマーケティングスキルを習得できます。2026年版テキストからは生成AIの内容が全章に統合され、AI時代の解析実務に対応した構成になりました。
資格は3段階に分かれており、自分のレベルや目標に合わせてステップアップしていくことが可能です。なお2027年度からは制度と価格が大きく変わる予定なので、現行の条件で取得したい方は2026年度内の受験をおすすめします。Webマーケティングに携わるすべての方にとって、有益な知識とスキルを身につけられる資格といえますよ。
関連記事:ウェブ解析士の難易度と合格率【2026年版】試験形式の変更点も解説
出典
- ウェブ解析士とは|一般社団法人ウェブ解析士協会
- ウェブ解析士マスターとは|一般社団法人ウェブ解析士協会
- 2027年度 資格制度・価格改定のお知らせ|一般社団法人ウェブ解析士協会(2026年6月30日発表・価格改定・統合型への一本化)
- 試験の時間と出題数を教えてください。|一般社団法人ウェブ解析士協会
- ウェブ解析士認定試験 公式テキスト2026(第17版)PDF電子版リリースのご案内|一般社団法人ウェブ解析士協会
- 2026年版 ウェブ解析士認定試験 公式問題集|インプレスブックス
費用・有資格者数は2026年7月時点の公表値です。2027年度の改定は協議中の案であり、最終確定した金額・適用開始日は協会公式サイトをご確認ください。










